釉薬の種類 説明
透明釉 その名のとおり透明になる釉薬。基礎釉、土灰釉ともいう。透明だが、少し乳濁して、ツヤが押さえられている。
赤土にかけると薄いと茶色、濃いと灰色になる。酸化だと白っぽい透明だが還元だと土の色が表面に出てくる。
三号釉 ツヤのある透明釉。透明釉よりも焼成温度が低い分ツヤがある。
マット釉 三号釉とは逆に透明だが柔らかい光沢をもった釉薬。光らないので、ツヤを押さえたい時に使用するとよい。赤土に使用すると白っぽくなる。
唐津釉 マット釉と同じようにツヤのない釉薬。マット釉よりもツヤがなくて土の色がそのまま出る。若干色が少し白くなる。ざらついた感じがする。赤土の場合は、艶消で白っぽい釉薬となる。
ひいろ釉 水のような釉薬。赤土にかけて焼くと少しツヤが出る。濃くかけるとツヤが出てくると同時に色が黒くなっていく。通常の釉薬と違い、水漏れがするし、ツヤもほとんどない。右写真の左半分がひいろ釉を刷毛塗りしたもの
木灰釉
透明釉に木灰が入ったもの。酸化で薄黄色、還元で薄緑になる。赤土の場合は、鉄分が多くなるにしたがって緑色が濃くなっていく。鉄分の多い赤土の場合、薄くかけると柿釉のようになる。
黄瀬戸釉 酸化でツヤのある黄色い色になる。厚掛けだとツヤがなくなる。還元だと少し緑色っぽくなる。
黄瀬戸釉2 酸化でツヤのない薄い黄色になる。厚掛けだと濃い茶色になってツヤが出て非常に流れやすくなる。還元だと、若干緑色に近くなる。
白釉 白くてツヤのある釉薬。薄いと土の色が出る。濃くかけると真っ白になる。
白マット釉 白くてツヤのない釉薬。ほとんど真っ白になる。ただし、釉薬が剥がれやすいので注意。また、濃いと縮れる。還元だと、下の鉄分が吹き出ることがある。
藁灰釉 つやがあって全く透明でない釉薬。ぼったりとしている。酸化だと黄色っぽい白色、還元だと青っぽい白色。この釉薬は白土でも赤土でも同じような色合いになる。
ワラ白釉 白くツヤのある釉薬だが、いろいろと変化する。黒土に掛けると青っぽくなる。赤土の場合でも酸化だと青っぽくなり、還元だと黄色っぽくなる。赤土に炭化焼成の場合は茶色っぽくなる。濃くかけると、白っぽい色合になる。
白萩釉 少しツヤがある釉薬。酸化だと白っぽくなり、還元だと黄色っぽくなる。厚掛けだとツヤがなくなる。
白萩釉2 どちらかと言えば、ワラ白釉に似た色合いの釉薬で、酸化だと乳濁した白色、還元だと青っぽい色合いになる。赤土や黒土に掛けて酸化焼成すると青っぽい色合いになる。鉄絵を描くと、通常黒色になる鉄の部分が茶色になる。
椿釉 還元焼成のみの使用となる。ツヤのない緑っぽい釉薬。灰をふりかけると、灰が茶色く流れる。
かいらぎ釉 酸化だとツヤのない白っぽい釉薬。厚掛けで還元だと青っぽくなり、釉薬のちぢれ(かいらぎ)が出てくる。特に粗い土の場合にかいらぎが出やすい。
条痕釉 茶色く流れる釉薬。濃くかけると流れて垂れてしまう。酸化の方が還元よりも黄色くなる。
貫入青磁釉 貫入(ひび割れ)の入った青い透明感のある青磁釉。 厚掛けと還元焼成が原則。
青磁釉
貫入のあまり入らない青磁釉。少し青っぽくなる。Aの土だと還元焼成で御本が入ることがある。
AGF青磁釉
よく熔ける青磁釉。少し青っぽい光沢のある乳濁釉。青磁というよりは貫入釉に近い。濃い部分は青色で、薄色の部分は緑色っぽくなる。
ビードロ釉
酸化だと黄色っぽくなり、還元だと緑っぽくなるツヤのある貫入の多い釉薬。赤土の場合は鉄分の量が多くなるにしたがって緑色が濃くりツヤがなくなってくる。
月白釉 還元のみの釉薬。白土だと水色でツヤのある釉薬になる。赤土の鉄分が増えるになるにしたがって青の色が濃くなり、ツヤがなくなってくる。
月白釉2 月白釉とほぼ同じの色合い。こちらの釉薬の方が青みが薄く、ツヤが少し少なめになる。厚掛けにしないと、発色しない。
瑠璃釉 紺色の釉薬。白土だと青っぽい紺色になり、赤土だと黒っぽい色合になる。還元の方が青い色になるが、酸化でも紺色になる。
壁土釉 酸化だとツヤのない深緑色の釉薬。還元だと緑色が濃くなって、黒に近い色合になる。
天目釉 酸化だとツヤのある茶色い釉薬。赤土だと黒っぽくなる。還元だとツヤのない黒い釉薬になる。
伊羅保釉
酸化だとツヤのない黄色っぽい釉薬。還元だともっと黄色っぽくなる。表面がざらついた感じに仕上がる。赤土の場合は緑っぽい色になる。薄掛けだと焼締め風になる。
織部釉 酸化専用の釉薬。緑色になる。非常に垂れやすいので、薄掛けしかできない。
織部釉2 酸化専用の釉薬。織部釉よりは垂れにくい。少し青みがかってツヤの幾分少ない色合になる。
青銅マット釉 青銅色のツヤのない釉薬。還元の方が色が濃くなる。還元焼成だと、釉薬の濃い部分が赤っぽく窯変することがある。
トルコ青マット釉 ツヤのないトルコ青の乳濁系の色合の釉薬。還元だと色が青っぽくなる。通常は酸化焼成。
志野釉 酸化だと白い厚ぼったい感じの乳濁した釉薬。還元だと下の鉄分によって赤くなったり茶色くなったりするツヤのない白釉。
黒マット釉 ツヤのない黒い釉薬。酸化の方がより黒くなる。還元でもさほど変わらず平坦な黒色になる。
柞灰釉 ツヤのある部分とない部分に分かれる釉薬。厚掛けだとツヤがなくなり白っぽいマット調になり、薄掛けだとツヤがある釉薬になる。炭化焼成だといツヤのあるガラスのような釉薬になり、土の鉄分の影響で透き通った薄青色から緑色に変化する。ただし、非常に流れやすいので、注意が必要
赤天目釉 酸化だと赤い色をしたツヤのある釉薬。還元だと銀化して黒ずんだ赤色になる。
鈞窯釉 還元焼成が基本の釉薬で、赤色に近い紫色の乳濁釉になる。酸化だと、薄緑色の乳濁釉になる。
氷裂珊瑚釉 貫入が入ったピンク色になる釉薬。厚掛けで、酸化焼成でしか発色しない。
氷裂粉糠釉 貫入が入った黄緑色になる釉薬。厚掛けで、酸化焼成でしか発色しない。還元焼成だと、黒っぽい黄色になる。
氷裂青磁釉 貫入が入った空色になる釉薬。厚掛けで、酸化焼成でしか発色しない。還元焼成だと黒っぽい青色になる。
赤伊賀釉 緋色釉よりも赤色が強い釉薬。白土に掛けると表面がザラザラの赤色に発色する。赤土にかけると、ツヤの出た焼締め風に発色する。
灰貫入釉 貫入の入る透明釉。ガラスのようにツヤがある。厚掛けすると流れやすい。